マイホームを初めて建てる人のために知ってほしい「スロープ」について

2023年05月22日 | 門まわり

マイホームは一生に一度の大きな買い物になります。

そのために可能な限り妥協せずに理想の家を建てたいと思うでしょう。

でも、分からない事ばかりだし、建築会社や設計事務所に任せっきりも少し心配。

そんなマイホーム初心者マークのあなたのために間違いだらけのあんな事、こんな事を詳しく解説していきます。

今回は「スロープ」についてお伝えします。

 

スロープとはどんな役割?

スロープとは、傾斜のある通路の事です。
家の周りでは、階段だと不便な場合に設ける事が多いです。

また、スロープの役割とは、足腰が弱い方や車いす、ベビーカーなどを使う人が安全に移動できるようにするためのものがあります。

よく見ると分かりますが一般的な大型施設や公共施設は障害のある方でも利用がしやすいようにバリアフリー化を目的としてスロープが作られています。

階段も便利ですが、子供や前述の移動に補助が必要な人にとっては転倒の危険があります。
スロープはそのような危険性を低減できます。

 

スロープの勾配には基準がある

何かと便利なスロープですが一定の基準があります。
スロープの勾配に関しては「建築基準法」で基準が定められています。

内容としては、「勾配は8分の1を超えないこと」「粗面か滑りにくい材料で作ること」と指定されています。

例えば見栄えが良いからと言って表面がつるつる滑るスロープは作れないです。
(そもそも危険ですが・・)

具体的に説明すると、10メートルの長さをスロープ上る場合には傾斜の角度を踏まえて1.25メートル必要になります。

文字にするだけだとイメージしにくいかもしれませんが実際には見てみるとわかりますが、これでもかなりの傾斜角度です。

そのため、建築基準法上は8分の1となっていますが実際の外構工事の運用では12分の1より多めで設置が行われます。

特に介護で車いすを押してスロープを上がりたい場合には勾配は緩ければ緩いほどメリットがあるからです。

 

素材も大切

建築基準法で「粗面か滑りにくい材料で作ること」と指定されている事もあり素材は大切です。

雨が降るとスロープの素材によっては、滑りやすくなり転倒する恐れがあるため、素材はできるだけ滑りにくいものを選ぶことが重要です。

特に、石材やタイルは、雨で濡れると滑りやすくなります。
滑りにくい素材としておすすめなのが、「インターロッキング」や「洗い出し」などです。

コンクリートでできたブロックを噛み合わせるインターロッキングは、カラーバリエーションが豊富なため、仕上がりをおしゃれにしたい方に特におすすめです。

 

また、洗い出し仕上げは、砂利のゴツゴツとしたでっぱりが滑り止めとして機能します。

 

さらに、インターロッキングや洗い出し以外にも、コンクリート打ちの仕上げの「刷毛引き」も滑りにくいデザインの一つです。

刷毛引きとは、表面をホウキで掃いたような、刷毛の模様を付ける刷毛引き仕上げという仕上げ方法も滑りにくくさせる工法の一つです。

刷毛仕上げは、表面をわざとザラザラにするため、ツルツルのコンクリートよりも滑りにくくなります。

 

プラスアルファでもっと機能的になる

マイホームやお庭との関係にもよりますがスロープに何らかの屋根があると安全面だけでなく機能的になります。

滑りにくくなるだけでなく、雨の日に荷物が濡れないようにできたり、夏は暑さもしのげます。

 <出典:エスビック>

また、スロープに手すりをつける事でさらに安全性が高くなります。

特に車いすを利用している場合、車椅子の方の上り下りをサポートすることができます。

車椅子の方はタイヤを回してスロープを登ることになりますが、疲労を感じた時にはスロープをつかむことで一時休止することが可能になります。

下りでスピードが出てしまったときも、手すりを持てば止めることができます。

他にもスロープにフットライトを等間隔で設置するのもオススメです。

暗い時間帯でもスロープの端が認識しやすいですので、ライトを付けるだけで安全性が高まります。

また、他の照明と組み合わせることによって、スロープを中心とした美しい庭を表現することも可能です。

 

まとめ

特にまだ年齢が若いうちや健康の時にはスロープの重要性になかなか気づけ無いものです。

いざ、年をとったり身体が不自由になった際にスロープを作るとなるとかなり大変です。

ぜひ、マイホーム建築時から将来の事もしっかり見据えてスロープを導入しましょう。

後からスロープを作るとコストも割高になりますので気をつけて下さい。

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